正義の心で悪をKILL!
好きな映画を挙げてといわれたらきっとこの作品を挙げると思う私はやはり高尚な映画ファンにはなれないような気がする。
ヒーローに憧れる気弱なオタクがある少女との出会いで一回り大きく成長する王道の青春ムービーなのである。
ただしその成長過程はお下品血みどろバイオレンス満載ガッツリR指定なのである。
『キック・アス』
(2010年、アメリカ、イギリス、マシュー・ヴォーン監督作品)
(キック・アス : フォトギャラリー 画像 - 映画.com)
ちなみに『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』の方はあまりすきじゃありません…。
<簡単なあらすじ>
主人公である高校生のデイブ(アーロン・テイラー=ジョンソン)は、典型的なスクールカースト低めのコミックオタク。スーパーヒーローへの憧れと持ち前の少しの正義感から、ヒーローコスチュームを自作し街をパトロールするようになる。
肉体的な強さも特殊能力もない彼は当然不良達に手酷くやられることになるが、それでも立ち上がる彼の勇姿を撮影した動画が拡散し、民間ヒーロー、キック・アスとして一躍有名になる。
ある日、そんな彼の元に、ヒット・ガールとビッグ・ダディと名乗る謎の二人組が現れる…。
<メモ>
何しろ不謹慎な映画なのです。
不謹慎だなぁ悪趣味だなぁと思いながらも何度も観てしまう映画なのです。
これはもう完全にクロエ・グレース・モレッツちゃん扮するヒット・ガールのせいなんだ。
(キック・アス : フォトギャラリー 画像 - 映画.com)
こんなちっちゃい女の子が大人相手に無双してスマートに皆殺しにする映画が他にあるだろうか、いや、ない、と言いたいけれど『ローガン』とかそうだったな。
(クロエちゃんは『モールス』でも大人を殺してましたね、でもあれはちょっと違うかホラーだし)
原作からコスチュームがかなり改変されてるけど映画の方がかわいい。
(キック・アス : フォトギャラリー 画像 - 映画.com)
こんな年端もゆかない女の子に「誕生日にはふわふわの仔犬がほしい…冗談よ、パパ、ほんとはバタフライナイフがほしい」なんて言わせて、そのナイフでもってチンピラを瞬殺させる映画が道徳的に問題がないわけがないんです。
けど観ちゃうんだ、観ちゃうんだなぁ。
クライマックスの討入りパート。
アヴリル・ラヴィーンのBad Reputationに合わせてヒット・ガールが血とともに華麗に舞う殺戮シーンなんか何回でも観ちゃうんだ。爽快なんだ。
うーん不謹慎。
(キック・アス : フォトギャラリー 画像 - 映画.com)
だけどおんなじシーンを大人が大人相手にやってもきっとここまで爽快感は感じないんだよなぁ。
要は、小さな女の子が百戦錬磨の強面マフィアを倒していくってところが、イイんです。スカッとするんです。
事実アウトレイジの残虐シーンは苦手で観ていられない私です。オッサン対オッサンだからかしら。
(いやでもキングスマンもジョン・ウィックもふつうに楽しめたから何か他に理由があるのかもしれない)
ともかくも本作イチ魅力的なキャラになっているヒット・ガール、クロエちゃんの演技も天晴れです。
もちろん見所はヒット・ガールだけじゃないよ。
ニコラス・ケイジ扮するビッグ・ダディのちょっと狂ってるけど愛情深いパパっぷりにも注目です。
血塗れ不謹慎ムービーなのに何だか最後は爽やかな気分になる映画なんだ。
原作も一応買って読んだんだけど、ちょっとあっちは色々救いが無くって私は映画の方がすきですね。